2008年11月10日月曜日

市の新たな案?(11月5日北海道新聞)


11月5日北海道新聞25面にて、「中島小の樹木伐採 保存5割に引き上げへ 室蘭市 倒木危険性ないと判断」という記事が報道されました(図参照)。
記事のポイントのみ抜粋すると、
「10月上旬に樹木医が行った調査で、大半で倒木の危険性はないと判断したため、伐採の面積を大幅に縮小した。年内にも提出される樹木医の最終報告を基に、整備計画を見直し、関係者との調整を行う。」「当初伐採計画の半分くらいの範囲で樹木帯を残せる(市教委)」「学校医の運営に支障があれば伐採せざるを得ず、どれだけ残せるかは流動的」、さらに詳細な内容も書かれています。そして最後に、「今年の6月に市民の一部が伐採に反対し、市は3割を残す見直し案を提出したが、理解を得られていなかった」としています。
 この記事を見る限り、流動的とはいえ、前進したと思われますが、前回のブログで書いたようなことがありましたので、市教委に電話で確認しました。すると、「この記事のような事実は無い」という返答。?? この記事を読んだ市民は信用すると思いますが、一体どうなっているのか、まったく謎です。しかし、これだけ詳細な記事が間違いとは考えられませんが。。
市の3割保存案は、この絵の「上の緑横ライン」と「右三角」のみ残し、それ以外は伐採です。ほとんど切られます。

2008年11月1日土曜日

市長へ直接申入書を出しても市教委から返事がくる室蘭市

市教委主幹から「教育委員長が変わることと、樹木問題の経過を話したい」との要請があり、しかも”緑を残す会の代表のみ来てほしい”と電話があり、みどりを残す会代表は10月31日市教育委員会に行きました。そして、「市長と教育委員会は同じ立場なので、あえて市長からの返答はない」と市長あての封書を手にした新教育委員長から言われました。市長からの直接のメッセージは一切ありません。申し入れ書が本当に市長のところに渡っているかどうか疑問ですが、市長の返事を教育委員長がするというのも変なことです。申入れをしたとき市長が不在だったため、秘書に渡しています。

市長に申入れをするという記者発表をしても、記事にならず。
市長に申入書が届いたかもわからず、市役所の職員からの返答。
公に申入れをしているのに、極秘といえる返事の仕方です。

市長への申し入れ書は、9月22日の本ブログをご参照ください。

2008年10月28日火曜日

ホームページ

むろらんの緑を紹介するホームページがとりあえず完成
しました。現在のテーマは、中島小学校です。
右側にあるホームページをご覧下さい。もしくは、これ
http://kinococoro.hp.infoseek.co.jp/index.html

ここでは、
中島小学校の樹木の価値を理解するために作成された
「中島小学校の樹木大図鑑」をダウンロードすること
ができます。

どうぞこれを読んで、学校教育と樹木の関係を是非理解して
ください。

2008年10月24日金曜日

伐採された悲しい映像



youtubeに出されていたのですが、とてもありがたい映像です。
対立の関係と捉えられている部分がありますが、これは市が「樹木のために子どもを犠牲にできない」という意味のわからない発言をしていることが原因と思われます。つまり、この言葉では、「フェンス(防犯)」か「樹木(環境)」か、とする構図になりますが、私たちは”大量伐採しなくてもフェンスを作る方法はある”、”樹木を大量伐採せず学習に生かして欲しい”という意見を言っているのであって、両方大事なのは当然わかっていることです。 しかし、まるで防犯を無視して環境が大事だという集団というように解釈されるとすれば、それはとても悲しいことです。緑に学ぶからといって防犯を無視するほど単純な思考ではありません。世界的に国や企業が植樹を進めている昨今、樹木を教育活用することを考えることも無く、設計時に樹木の調査もすることもなく(教育長:言明)、全伐採を決めていたということのほうがよっぽど疑問です。私たちは防犯を無視するような意思は全く無いことを、どうぞ、ご理解ください。そして、ここで樹木を中心とする生態系から学べることがたくさんあることをどうぞ、理解していただきたいのです。小学校がこのようにたくさんの樹木に囲まれている環境はなかなか無いのです。

このままでは伐採される方向に向かっていますが、みなさんのご理解があれば、まだ伐採を避けられる可能性はあります。むろらんの緑を残す会は、未来をになう子ども達のために、これらの希少な樹木を環境・生命尊厳の教育に活用し、伐採しない方向での検討をお願いしています。今回の件は、今後の新設統合校の計画にも繋がると考えられます。もし、金太郎飴的に建設計画を進めるのであれば、どこでも同じ扱いをする可能性があります。今回どうなるかがとても重要なのです。 

2008年9月25日木曜日

来年度予算審議まで変更可能です!

市教委は、TVインタビュー等で、校舎建設は着工しており、”変更は不可能”と言っていますが、これには何ら法的根拠はありません。たしかに校舎に関しては議決されましたが、これは樹木とは何の関係もありません。グランド・フェンスに関する来年度予算は、12月か来年3月議会で決定されるため、まだ議会に上がっていません。つまり”間違いなく変更は可能”です。にもかかわらず、”不可能”と言い切っているのは不思議です。

9月23日、室蘭民報朝刊に、生徒増で1.3倍の施設が必要だから、との記事が掲載されましたが、もともと中島小学校は、1000人もの生徒がいた学校で、それが200名台レベルまで減り、そこから400人レベルに増えるということです。しかし、時代は少子化。室蘭市の人口もどんどん減っています。
住民側が切って欲しいという話は伸び放題になった枝葉を市がいままで放置していた問題です。住民説明会の中の一住民の証言で”居住26年中、ただの1度しか木の剪定に来なかった”とありました。そもそも市が、やるべきことをやらずに近隣住民に迷惑をかけてきたことに根拠があるわけです。この説明会で市教委主幹は、切ってしまえば剪定しなくてもいいということをもらしています。

この問題は街路樹でも同じです。そもそも予算が樹木を管理しする文化的なことに割かれていないからなのか、市内の街路樹の管理は見てもひどいものがあります。 樹木の種類はバラバラ、高さも統一性がないものが大半で、さらに真二つに切って街路樹とは思えない姿のものもあります。

このように、市が剪定してこなかったことによって、一部の住民の不満が高まり、切る根拠になりました。このように7割もの樹木が切られ、生態系が失われようとしています。 これら樹木はここを巣立った人たちが50年もの歳月をかけて育ててきたものです。

小学生、中学生からも悲しみの声が聞こえてきています。
何人もの子どもたちが、話しを聞いて、がっかりしています。

[文部科学省 小学校施設整備指針]
総則第2部 6 環境と共生
(1) 資源の再利用や,自然環境等に配慮した施設づくりを行うことが重要である。
(2) 施設自体が環境教育の教材として活用されるよう計画することが望ましい。
と、まさに世界に通じる、ごく普通の認識が謳われています。
更に、第6章 野外計画では、とても具体的に大事なことを言っています。http://www.mext.go.jp/a_menu/shisetu/seibi/07082107/006.htm
ここは、是非クリックしてご覧下さい。

2008年9月22日月曜日

9月23日 市長への申し入れ書説明会開催

9月23日:「むろらんの緑を残す会」では、11時amから室蘭市中島町 長崎屋と丸井の間で、野外説明会を開催します。もちろん署名もしますが、大事なのは、この問題を正確に理解して、ご意見をいただくことです。 市長、行政、市議会のみなさんに配布した、大図鑑の説明もあります。
この1週間の活動を振り返ると、
9月19日:室蘭市長に樹木伐採見直しの申し入れ書提出。記者発表。
室蘭民報、HBCではニュースとして取り上げられましたが、他では取り上げられませんでした。
特に北海道新聞はいくつもの意見・質問、写真を撮りながら、一切掲載されなかったことは残念です。

また、
9月11日:「中島小学校の樹木大図鑑」を完成
9月12日:市議会議員全員にこの図鑑を送付
9月16日:教育長、主幹などにこの図鑑を送付

そして、19日、市長への申し入れになります。

市長への申し入れ全文を以下に書きます。
室蘭市新宮市長への申し入れ書内容全文(2008年9月19付け)
「むろらんの緑を残す会」は、教育現場となる学校建設で緑が失われることを憂慮し、見直し案を含め、これまで様々な提言(資料1)をしてきましたが、市教委側から”3割保存案”が出され、それについても市民の間から疑問の声が出されました(資料2)。しかしながら、市教委は保全計画の再度策定するということを住民説明会(8月25日)にて明言しておきながら、その後、何一つ策定が明示されておりません。今期の議会での青山議員の発言に対する答弁においても、伐採する樹木の選定について、市教委は、樹木医に相談してから決めるという曖昧な答弁に留めています。
 現在、市民の中から、市のトップである市長はこの件についてどのような見解があるのかという声が上がっています。
 私たち「むろらんの緑を残す会」は、いま起きている地球規模の環境、特に緑の保全・植樹などの課題を大きくとらえて考えています。従って、たとえ室蘭地域の問題といえ、いたずらに室蘭市長をはじめ行政と対立的に物事を考えていません。むしろ、室蘭市の緑を守るために室蘭市民と手をたずさえることが最も重要だと考えています。特に今回は、未来に生きる子どもたちの教育現場である学校の緑の問題です。
 卑近な例では、熊本県の川辺川ダム問題にも見られるように、知事の発言が問題解決への決定的な流れをつくりました。
 あなたの発言がいま進行している工事を見直し、室商時代から中島小への長い年月をかけて育った600本もの樹木とその生態系、生命、を守ることにつながるのです。
 多くの市民があなたに期待しています。
 ぜひ、あなたのお考えを明示してください。

ちなみに、市は、
 25日の説明会では、まだ、樹木に関わる”グランド・フェンスは、来年度予算なので、変更の余地がある”と言ったにもかかわらず、その説明会直後のテレビ取材で主幹は”変更は不可能”、”説明責任は終わった”と答えています。これはTVニュースで報道されました。 説明会では、変更の余地あると答えていたので、翌日の新聞では、そういった論調の記事でしたが、このニュースを見て落胆するしかありませんでした。そのあと、新聞の読者の声で、市民から疑問の声があがったり、話題になっています。

2008年8月28日木曜日

西側の樹木が伐採されました!

25日に行われた住民説明会で、盛田満教育長は3時間にわたる議論の最後になって、はじめに言うべきだったと前置きし、「この1週間以内に重機を入れる関係で、西側の樹木は伐採する」と言いました。

そして翌日、伐採が始まりました。
HBC 夕方のニュース
・室蘭民報 「室蘭・旭ヶ丘小建設地で一部樹木の伐採を始める」
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/topi/topi.htm

ちなみに、盛田教育長は続けて、フェンスなどはまだ来年度の予算なので、変更の余地があると述べましたが、これがこの説明会の最後の一言でした。

この件に関しては、
8月27日付けの北海道新聞で、3割保存案再検討ということが報道されました。

住民説明会では、冒頭から変更しないという趣旨を貫いていたのが何なのかわかりませんが、いずれにしても、姿勢としては、1歩前進と言えます。 しかし、疑問は、この”3割残す案”は議会を通さず、市が決定できるものなのか?そもそも樹木に赤テープが巻かれ、議会が全伐採を知らなかったことが明るみに出なけば、全伐採は誰も気づかなかったのですが予算決定までにそんな大事なことを議会で説明していないのか?ということは大きな疑問です。

また、住民説明会では、3案を出して決めたとしていましたが、決定結果は全伐採です。その3案の中に樹木を生かす方法があったのか、疑問です。

西側の樹木伐採についても悲痛の声が市民から上がっています。

2008年8月26日火曜日

市教委による住民説明会

昨日、中島小で行われた中島小学校の周辺樹木伐採に関する説明会は、18時~21時半まで行われました。

報道関係
・HBC 昨夜23:50からのニュース
・室蘭民報:「旭ヶ丘小の樹木伐採 住民から賛否両論 室蘭市説明会 保全計画再度策定へ」
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/topi/topi.htm
・北海道新聞:「見直し案も批判集中 中島小 樹木伐採で住民説明会」 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/113980.php (事実に忠実な記事です)
・NHK 正午・夕方のニュース(室蘭局)で放送
・HBC 夕方のニュースで放送

詳細は後で解説します。


2008年8月24日日曜日

これまでの経緯

いままでの経緯を整理しました。
最後までじっくり経緯を読んでください。

[6月] (伐採問題が表面化)
2008.6.24 室蘭市 総務常任委員会で樹木伐採が明らかになる。
翌日、各紙に報道される。(室蘭民報:室民、北海道新聞:道新 と略)
2008.6.25 道新 「室蘭・中島小の樹木 伐採計画見直しへ 市教委 市民ら署名活動準備」
2008.6.25 室民 「樹木百数十本伐採に待った 室蘭旭ヶ丘小建設工事 付近の住民ら反発」
*「 」内は見出し

[7月] (各団体、要望書提出など動き始まる)
・むろらんの緑を残す会、市長、各市議会議員、教育長、教育委員会に要望書提出
・むろらんの緑を残す会、記者会見

2008.7.18 室民 「樹木伐採中止を 新校舎「旭ヶ丘小」建設地 1万人の署名目指すむろらんの緑を残す会会見」  市はこの1社の記事を通してはじめて8月25日に説明会を開くことを伝える(民報)。

・室蘭環境市民会議(環境基本条例・基本計画案作成委員会)の有志が、市長、各市議会議員、教育長、教育委員会に要望書郵送
・新日本婦人の会室蘭支部が伐採計画の中止を要望

2008.7.19 室民「室蘭市に婦人の会 後期医療不利益改善求める 「旭ヶ丘小」伐採中止も」
2008.7.26 中島町にて、むろらんの緑を残す会 署名・樹木の働き/対案説明

[8月] (修正案が市側、市民側から出る)
2008.8.7 朝日「中島小周辺の樹木残して」伐採計画中止求め市民ら署名活動(道内エリア版)

・市は、道新にて改善案を発表(7割切る案)
2008.8.8 道新 「中島小の樹木伐採 3割残す見直し案 室蘭市北側外周を保存」 (記事は、600本を伐採する計画を改め、3割を残すことを決めたという内容=7割切る
⇒市はこの記事を通してはじめて説明会の時間と場所を伝える(今回は道新)。 (町内会の回覧はあると考えられるが、それ以外の情報は市民には知らされていない)

2008.8.17 むろらんの緑を残す会 署名・樹木の働き/更なる対案説明
2008.8.17 HBC TVニュースにて報道される
2008.8.23 HBC TVミニ特集にて報道される (市教委、変更はできないと説明
2008.8.23 室蘭民報にて、25日の説明会の参加希望者は市教委か中島小学校に申込みが必要なことが記載される(民報のみ)
2008.8.25 室蘭市教育委員会 中島小学校にて新設旭ヶ丘小学校住民説明会(予定)



2008年8月18日月曜日

報道、そして今後の学校合併計画

17日に行われた、署名&説明会の様子が、
HBC TVニュースで報道されました。

記事&映像。
下記サイトで見れましたが、日替わりのため
現在は見れません。
http://news.hbc.co.jp/index.html

また、室蘭市では、これからも、学校の合併計画があります。
http://www.city.muroran.lg.jp/main/org9100/tekisei.html
次は、鶴ケ崎・東統合中学校になります。
http://www.city.muroran.lg.jp/main/org9100/turu-kihon.html

少なくとも、現段階では、樹木、生態系への配慮がわかる記載は
ありません。

2008年8月14日木曜日

8月17日 第2回目 署名&説明会

8月17日にむろらんの緑を残す会で、
第2回目 署名&説明会 を、
室蘭市中島町の長崎屋と丸井今井の間の広場で行います。
11時~です。

文部科学省も企業も、環境についてよく考えています

さらに文部科学省のホームページを調べると、とても環境に配慮した方向に向かっていることがわかってきました。以下の2つをどうぞ読んでみてください。

①「環境を考慮した学校施設(エコスクール)の今後の推進方策について」(中間報告)-学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議-
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/07/08072807.htm

②みんなで考えるこれからの学校施設 -「小学校施設整備指針」及び「中学校施設整備指針」の改訂について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/001/toushin/011001.htm

また、
企業もCSRなどに取り組み、たくさんの樹木を植えています
Googleで、「CSR 植樹」で検索すると、
シチズン電子  http://ce.citizen.co.jp/csr/society/community/syokujyu_project.html
ファストリテーリング(ユニクロ) http://www.fastretailing.com/jp/csr/news/0704191800.html
三菱マテリアル http://www.mmc.co.jp/corporate/ja/03/06/special/field/plant.html
全日空    http://www.ana-pr.jp/blog/csr/comment.php?_id=247
・・・
と、たくさんの企業が植樹していることがわかります。
これは、とても素晴らしいことです。
そして、そういう時代です。

2回目の対案 そして、市の変更案


上の絵は、2回目の対案です。
ところで、市は8月8日に北海道新聞地方版にて、
「中島小の樹木伐採 3割残す見直し案」という見出しで、敷地内の樹木600本ほぼすべてを伐採するという計画を改めて、全体の3割を残すという見直し案を発表しました
つまり、”7割は切る”と言っています。
600本の30%は、180本。これは、残す。
420本は切るということです。
市の見解は、”新校舎は既に基礎工事に着手しており、見直すのは困難”としています。
そして、この案で理解を得たいとし、8月25日午後6時から中島小で説明会を行うと書かれています。(これは、この新聞を購入し、記事を読んだ人のみが知りうる情報です)
工事は、校舎部分の基礎工事に入っていますが、グランド等の施設の予算の決議はまだされていないはずです。入札もされていません。
フェンスの変更はまだできるはずです。できない理由が、”新校舎は既に基礎工事に着手しており、見直すのは困難”と決めていることは、素朴に疑問の残るところです。

文部科学省大臣官房文教施設部 小学校施設整備指針

文部科学省も環境配慮の指針を出していました。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/001/toushin/03082201.htm

文部科学省大臣官房文教施設部
小学校施設整備指針(から関係箇所を抜粋)

第2節学校施設整備の課題への対応
環境との共生
(1) 資源の再利用や,自然環境等に配慮した施設づくりを行うことが重要である。
(2) 施設自体が環境教育の教材として活用されるよう計画することが望ましい
第1 基本的事項
1 教育的環境の向上
(3) 現存する森,池,樹木等や自然の傾斜,段差等を有効に活用するよう各施設部分を計画し,設計することが望ましい
3 地域社会への貢献
(1) 周辺の町並み,景観,雰囲気等と調和し,かつ,地域社会の核としてふさわしい印象を与えるよう計画することが重要である。

と書いてあります。

また、最近の環境問題を配慮し、文部科学省(文教施設企画部施設企画課)では、『環境を考慮した学校づくり検討部会』という部会でも議論されています。

学校の設計は地方の設計事務所で行われていることが多く、環境意識が低い場合がある。実際にどのように設計されているのか状況を把握しておく必要がある。
教育委員会の学校施設の担当者は、環境面に関して専門的知識を持っていないことが多い。したがって、メニューを提供しても対応が難しい面がある。施設管理者ができることと専門家が必要な部分があるのではないか。
・教室の外部の樹木は日射遮蔽効果の面もある。こうした外部空間の工夫についても示した方がよい。
今後、老朽解消や耐震対策により大規模な改修が相当数実施されると思われる。その時に併せて環境対策を実施する必要性について示した方がよい
・学校設置者における環境対策に取り組む体制について、教育委員会は環境部局、建設部局、財政部局等の首長部局と一体となって取り組むことが必要であることを示した方がよい
・地球温暖化、資源の浪費、生態系の危機といったことが地球環境問題として世界共通の課題とされており、その中でも特に地球温暖化対策が喫緊であることを浮き彫りにした方がよいのではないか。
環境を考慮した学校施設の整備は、目標の設定、十分な検討時間の確保や整備後の検証を行っていくことが重要である。
・学校設置者における環境対策に関する全体計画の中に、学校施設の環境対策を位置付けるよう促していくことが重要である。
・学校における省エネ活動によって得られた光熱水費の削減分を、学校現場へ還元するといった工夫についても触れた方がよい。
環境を考慮した施設・設備を活用した環境教育はどのようなことができるか例示した方がよい

などが環境関係箇所ですが、時代は変わりつつあるようです。

樹木の伐採をしないフェンスの工法があります!


樹木の伐採をしないフェンスの工法があります
最近は、古典的なコンクリートを埋設する工法に対して、”鋼管ポールという方法”が一般的になりつつあるようです。

600本もの樹木を伐採する基本的なコンセプトはコンクリートの工法だからかもしれません
その特性を比較したものがこちらのホームページです。

このHPを参考にして、イメージ図を作りました。

この工法であれば、全国の小中学校が統合新設された場合も樹木が伐採される心配が減るかもしれません

2008年7月29日火曜日

署名&説明会

7月26日(土曜)11時~15時まで、むろらんの緑を残す会によって室蘭市中島町にある丸井今井と長崎屋の間の広場で、署名&説明会が行われました。


最近は学校に不審者が入るという事件が増えていて、フェンスを付ける必要が出ています。
これは、仕方の無いことです。
しかし、そのために必要外と思われる設計で、樹木を何百本も切るというのは、本当にいいのでしょうか?

市も議会の意見、報道、新聞発表によって修正も視野にあることとは思います。

ただ、ここで大事なのは、切ることを正当化したり、切る数を少なくすればいいとか、単に切るな!というようなことではなくて、
現在、樹木はどれほどの数、種類があって、そこはどんな自然生態系があって、という事実を理解し、私たちはなぜそれが必要なのかと問い・学び、そして、今後どのように扱っていくべきなのか、そのためには、フェンスにどんな工夫が必要なのか、を、市民、日本中の一人一人が考えることなのです。

この問題は、これから統合新設する小中高校でも同様に起こることです。

そして、日本中で起こることです。

当日、4時間で330人の署名が集まりました。

これが一つのきっかけとなって、何故、自然を大事にすることが必要とされているのか、を共に問い、生態系を崩さず、且つ不審者を排除する必要最低限のフェンスをどのように作るかを考えることは極めて大事なことではないでしょうか。

2008年7月25日金曜日

中島小学校と周辺の状況

これは、中島小学校を取り巻く自然の状況です。
野鳥や小動物にとってとても重要な環境になっています。
市街は樹木に囲まれ、空気が良いという声も聞かれます。

中島小学校の周囲には、中島神社、大光寺もあり、相互の自然の中で、
自然生態系が成り立っています。樹木約600本によって、四角い鳥や小
動物の回廊が出来ています。
一部でも樹木を伐採するとこの流れは途絶えます。

これは、10年くらい前になりますが、実際に樹木を調べたものです。
とてもたくさんの種類の樹木が育っていて、豊かな自然生態系があ
ることがわかります。この中で育った子どもたちはいま全国に散って
いますが、とても思い出深いはずです。


これは実際の樹木の様子です。
赤いテープは切られる予定の木
テープはほとんどの樹木についています。
さびしいですね。

私たちの案です。まだ途中ですが、いかがでしょうか?
環境にやさしく且つ、いまの社会とマッチする最善の方法、
アイディアを募集しています。

2008年7月23日水曜日

新聞記事

室蘭市議会で議論されるや、民報、道新各紙に報道されました。

室蘭・中島小の樹木伐採に住民反発、市が軌道修正(6月25日・室蘭民報)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2008/200806/080625.htm

室蘭の地域住民が新校舎建設で樹木伐採反対署名(7月18日・室蘭民報)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2008/200807/080718.htm

2008年7月6日日曜日

樹木に関する調査

私たちの調査では、周辺樹木・幹周り30センチメートル以上のものが180本以上存在し、現在までの環境の下では、野鳥の回廊、エゾリスの生息など、市内中心部の学校に属する林としては、いろいろな生態系が観察される場所であることがわかりました

現在、工事が始まった時点で野鳥の飛来の減少、エゾリスが姿を見せないなどの減少が起きていますが、もし周辺の樹木が伐採されえうなら、二度と環境は元に戻らないことは明白です。

さらに、わずかな森と樹木であってもその地下で行われている営みには人智に及ばぬ働きがあります。樹木の根は斜面の土留めをし、落ち葉は多くの生命を育て、保水します。それが、わずかなものであっても眼下の大光寺の樹木に連なり知利別川の水にも影響を与えるのです。実際、隣の中島神社で樹木を伐採したところ、湧き水が出なくなったという事例があります。

工事計画を知ったある住民は、林・樹木がなくなればグランドの砂ほこりが舞い上がるだろうと心配しています。偏西風をはじめ風の強い室蘭の地形からして、大いに想像できることであります。先人が周辺に森を残した意味の一つでもあります。

2008年6月27日金曜日

計画情報

計画の基本情報です。

計画告知の記事
①室蘭民報記事(2007.3) http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2007/03/14/20070314m_01.html

計画内容
②室蘭市の小中学校統合計画に関わる市ホームページ (現在)
http://www.city.muroran.lg.jp/main/org9100/asahi-jissi.html
(これは、7月になって変更されたものです。設計・内容が変わりました。)
③中島小学校ホームページ http://www.muroran.iburi.ed.jp/~nakajima/

④室蘭市環境基本条例(特に環境教育の第3節 第24条、第23条をご覧ください) http://www.city.muroran.lg.jp/main/org3300/kankihonzyourei.html
室蘭市環境基本条例(平成18年3月24日)では、環境学習などについて次のように定めています。
 (環境学習の推進)
第24条 市は、民間団体等が環境の保全及び創造についての理解を深め、自発的な活動を行う意欲が増進されるよう、環境の保全及び創造に関する教育及び学習(以下「環境学習」という。)を総合的かつ計画的に推進するよう努めるものとする
2 前項の場合において、市は、特に児童及び生徒に対する環境学習を積極的に推進するよう努めるものとする
 (民間団体等の意見の反映)
第23条 市は、環境の保全及び創造に関する施策に、市民、事業者又はこれらの者の組織する民間の団体(以下「民間団体等」という。)の意見を反映するよう努めるものとする
2 前項の場合において、市は、児童及び生徒の意見について配慮するものとする
 (自然環境の保全等)
第15条 市は、野生生物の多様性を損なうことがないよう適正に保護するため、その生息環境の保全に努めるものとする
2 市は、人と自然が共生する緑豊かな環境の確保を図るため、森林及び緑地の保全、緑化の推進その他の必要な措置を講ずるものとする。

⑤室蘭市教育委員会 http://www.city.muroran.lg.jp/main/org9100/iinkai.html

実際の樹木

新グラウンド側にあたる樹木です。
学校の側面にあるフジの木です。
駐車場になる場所の端にあります。

駐車場側の樹木です。

これは、新グラウンド側の樹木です。

これは、新校舎側の樹木です。
フェンスがありその外側に樹木があります。
さて、ニセアカシアの木になり代わって自己紹介しましたが、現在、この小学校では、総数600本余りの樹木が伐採されようとしています
上は実際の樹木で、ピンクのテープがついたものが来年切られることになっています
伐採理由は、学校にフェンスをつけるなどです。
しかし、地球温暖化が叫ばれ、学校、市民団体、NPO、自治体、国、企業(CSR)で植樹活動が行われている中、本当にほとんどの木を伐採する必要があるのか疑問です。
写真でおわかりのように、樹木は校庭の端を取り囲んだように植えられているので、その内側にフェンスをつけることは可能と思われます。


自己紹介



私は北海道室蘭市の中島小学校のニセアカシア木です。

丸顔の葉っぱで、かわいい花を咲かせます。
ニセという名前がついていますが、ニセものではありません。

私の周りには、たくさんの仲間がいます。
子どもの木から大人の木まで全部で600本くらいでしょうか。

少し仲間をご紹介しましょう。

「とげ」と「におい」に注意の、サンショウ
秋にはかわいいボンボンがつく、プラタナス
赤い実、輝く、大きな木の、ナナカマド
やわらかく、成長してきた生きてる化石、メタセコイヤ
ザラザラ、ぷにぷにのあまずっぱい実、アキグミ
実は小さいけど、幹は力強い、イチイ
白くて、高くて、よく燃える、シラカバ
春になったら、咲かせて見せます、桜
背が高すぎの、スギ
チクチク刺します、クロマツ
小さなリンゴが美味しそう、枝まで赤い、ノイバラ
秋になったら私の出番!オオモミジ

そのほか、
ノムラカエデ、フジ、ニオウヒバ、イチョウ、カジカエデ、
ミズナラ、カシワなど、たくさんの仲間がいます。


ここは、昔、かれこれ60年くらい前は、室蘭商業高校が建っていました。 そのあと、教員養成所になって、そのあと小学校になりました。

私たち木は、ずーっと昔からいたものもあれば、卒業生によって植えられたものもあります。

ここの隣には、神社やお寺があって、そこにもたくさんの木があります。
私たちの周りには、たくさんの植物が生え、昆虫がいて、鳥がいます。
リスが行き来しているのも見えます。
春、夏、秋、冬。
ここでたくさんの子どもたちが遊んできました。